老舗モトローラの本気がここに シリーズ最薄&最軽量ボディに1億800万画素カメラ搭載 「motorola edge 20」徹底レビュー

motorola edge 20

1928年に創業した老舗の通信機器メーカー・モトローラが、2021年秋モデルとして最新スマートフォン「motorola edge 20」を発売する。本機は、海外でひと足先に展開されている「motorola edge」シリーズとしては、日本で初めて発売される記念すべきモデルになっている。モトローラは、ミドルクラススマートフォン「moto g」シリーズなど、コスパ路線の端末を多く手がけてきたが、「motorola edge 20」は同社が持ちうる最新技術を詰め込んだハイスペックのスマートフォンに仕上げられつつ、コスパにもすぐれた注目機種だ。この「motorola edge 20」の徹底レビューを行い、その魅力を解説していこう。

モトローラの歴史実はあまり知られていない?
スマホ業界のパイオニア

日本市場ではスマートフォンメーカーとして存在感を発揮しているモトローラだが、同社は単なるスマートフォンメーカーではない。むしろ、現在のスマートフォンが普及しているのは、モトローラがあったからこそと言えるくらい、同社はスマートフォンを含めた通信機器事業でこれまで多大な功績を残してきたメーカーなのだ。

1928年にアメリカ・シカゴで創業したモトローラは、2年後の1930年にカーラジオ「Motorola 5T71型」を発売。同製品は、商業的に成功した初めてのカーラジオと評され、社名の由来にもなった同社の先進性を象徴するような製品だ。

motorola edge 20

その後、通信機器メーカーとして大きく成長したモトローラは、1960年代にはアポロ計画の無線通信システムを担当するというエポックメイキングなプロジェクトに参画。その通信システムは、1969年には、あの「アポロ11号」に配備され、人類初の有人月面着陸に貢献する。

motorola edge 20

モトローラを知らない人でも、アームストロング船長が発した「これはひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては偉大な飛躍である」という言葉は聞いたことがあるのではないだろうか。この名言を月から全世界に届けたのが、何を隠そうモトローラの無線通信機器なのである。

このビッグプロジェクトの後、モトローラは携帯電話を中心とする移動通信サービスへと事業を拡大。1973年には世界初となる手持ち可能な携帯電話を試作し、ニューヨークで通話デモンストレーションを成功させ、多くの人を驚愕させた。

さらに1984年には世界初の商用携帯電話「DynaTACシリーズ」を発売。その後も超薄型携帯電話の「RAZR V3」をヒットさせるなど、モトローラは携帯電話事業を代表するパイオニア的なメーカーとして地位と実績を確立していくのだ。

motorola edge 20

最近では、2013年から販売が開始されたスマートフォン「moto g」シリーズが、その製品力とコスパの高さから高い評価を得て、全世界の累計販売台数1億台を突破。さらには、ディスプレイが折りたためる機能を備える「razr 5G」を2021年に発売。老舗のメーカーながらも新しいことにチャレンジし続ける姿勢は、ユーザーから見ても信頼性・先進性といった好印象なイメージに映る。

motorola edge 20

そして、このモトローラが満を持して日本市場に投入するのが最新Androidスマートフォン「motorola edge 20」だ。本機は、同社の長い歴史に裏打ちされた技術を詰め込んだハイスペックモデルでありながら、市場想定価格が54,800円(税込)に抑えられており、「moto g」シリーズのコスパの高さと、「razr 5G」で見せた高い技術力の2つが高い次元で融合したスマートフォンになっている。

次項からは、「motorola edge 20」を実際に使ってみてわかった魅力を徹底解説していこう。

デザイン&ディスプレイモトローラ史上最薄ボディに最大144Hz駆動の
有機ELディスプレイを搭載

まずは、「motorola edge 20」のボディデザイン、およびディスプレイをチェックしよう。本機のデザインのポイントは、6.7インチの大型有機ELディスプレイを備えながら、モトローラ史上最薄、最軽量となるボディにある。

motorola edge 20

モトローラ史上最薄・最軽量の「motorola edge 20」

本機のボディの薄さは約6.99mm(最薄部)となっており、これは5Gスマートフォンの中でも最薄クラス。さらに、モトローラが「フロストオニキス」と呼ぶ黒いボディと相まって、非常にスタイリッシュな雰囲気を醸し出す。見た目は、仕事のできるかっこいい大人が持っていそうなスマホという印象だ。

motorola edge 20
motorola edge 20

薄くて持ちやすいうえに、スタイリッシュな雰囲気を備える「motorola edge 20」のボディ。「フロストオニキス」は黒をベースとしたシンプルなカラーで大人っぽい。光が当たると異なる表情を見せてくれる

さらに、約163gという重量にも驚かされた。6インチ後半の画面を持つスマートフォンは200g以上はあるのが普通で、200gを切るとなると6インチ前半のディスプレイを備えるモデルがほとんどだ。しかし、「motorola edge 20」は6.7インチの大画面ディスプレイを備えながらも、約163gという驚異的な軽さを実現している。手で持った際には、その軽さに衝撃を受けたほどだ。

motorola edge 20

非常に軽量なため、片手で長時間持ち続けて動画視聴をしたりしても、手が疲れにくい

これだけの薄さと軽さを実現するには、各パーツのサイズや内部の設計がすぐれている必要があるが、この点も、モトローラの技術力の高さを実感できるポイントだ。

また、「motorola edge 20」に搭載されている有機ELディスプレイ(FHD+、2400×1080)は、HDR10+や、DCI-P3への対応など、発色や表示性能にも頼もしいものがある。加えて、実に10億色の色を映し出すことが可能であり、思わず息を飲むような視覚体験が楽しめる。写真を閲覧したり、映画などの動画を見たりする場合に、ほかのスマートフォンでは実現できないような体験ができるのだ。エンタメ系コンテンツを最高レベルで楽しみたい人にピッタリだろう。

motorola edge 20

有機ELディスプレイはコントラストが高く、HDR10+や10億色の色表示による色彩表現も美しい。空のグラデーションや、紅葉の色味などは思わず見入ってしまうほどだ。また、ベゼルが狭いため、没入感も特筆すべきものがあるのも視聴体験の向上にひと役買っている

加えて、ハイエンドスマートフォンでも珍しい最大144Hzのリフレッシュレートを実現しており、アプリなどの基本操作においては、残像感の少ないヌルヌルした操作が楽しめる。この操作感は、1度でも体験するともうほかのスマートフォンには戻れないと感じる快適さだ。また、リフレッシュレートが高いと、目が疲れにくいという利点もあるため、長時間スマートフォンを利用するヘビーユーザーにもピッタリだろう。

motorola edge 20

最高144Hzのリフレッシュレートに設定すると、動画閲覧やスクロールなどで文字や画像の残像感がほとんど感じられず、非常に快適。また、120FPSで動作するゲームなどを遊ぶ人にもありがたい性能だ

ボディまわりで忘れてはならないのが、電源ボタンを兼ねた指紋認証センサーを搭載している点だ。「motorola edge 20」は顔認証にも対応しており、マスクの着用時は指紋認証を、自宅などでは顔認証と使い分けられるのはポイントが高い。ボディデザインやディスプレイなどがハイスペックな仕上がりになっているいっぽうで、利便性が高いユーザーフレンドリーな特徴もしっかり備えているというわけだ。

motorola edge 20
motorola edge 20

指紋認証センサーは本体右側面の電源ボタンに搭載されており、端末を握る自然な動作でアンロック可能。マスクの着用時でもスムーズだ

カメラ1億800万画素カメラ搭載の
トリプルカメラシステム

「motorola edge 20」では、搭載されるカメラも見逃せない特徴のひとつだ。メインカメラには、1億800万画素の標準カメラと1600万画素の超広角カメラ+マクロビジョン、800万画素の光学3倍ズーム対応望遠カメラというトリプルカメラシステムを搭載する。

motorola edge 20

このカメラ、AIが被写体を認識して最適な撮影設定を自動で行う「ショット最適化」や、複数の画素をひとつにまとめて、より多くの光を取り込む技術「ウルトラピクセルテクノロジー」を備えており、誰でも簡単にキレイな写真が撮れるのがポイントだ。

なかでも標準カメラは1億800万画素という超高画素イメージセンサーを生かして、非常に高精細な写真が撮影できる。撮影した写真を拡大しても非常に鮮明で、しっかりとディテールを残してくれる。明るさ、色味、鮮明さのどれをとってもハイエンドスマートフォンのカメラに匹敵するレベルだ。

motorola edge 20

「ショット最適化」を使えばAI任せで誰でもキレイな写真が撮影可能。カラフルな海鮮丼の色味が鮮やかで、誰が見てもおいしそうな写真が撮れた

motorola edge 20
motorola edge 20

1億800万画素で撮影できる「Ultra-Res」モードで撮影すると、拡大しても劣化を感じさせず、ディテールもしっかり残っている

また、「ウルトラピクセルテクノロジー」により、低照度の環境でも明るく、キレイに撮れる「ナイトビジョン」も使い勝手が高い。暗い部分を明るく持ち上げながらも、明るい部分では白飛びを抑えるというバランスのいい1枚が撮れる。

motorola edge 20

「ナイトビジョン」は夜景やイルミネーションの撮影のほか、薄暗い室内での撮影で活躍する

1600万画素の超広角+マクロビジョンカメラは、超広角カメラとマクロモードを切り替えて利用できるカメラだ。風景などワイドな画角で撮影したいときは超広角カメラ、そして被写体に可能な限り寄って撮影したいときは「マクロモード」というふうに使い分けられる。

標準カメラ

motorola edge 20

超広角カメラ

motorola edge 20

標準カメラよりもワイドな119.2°という画角で撮影できる超広角カメラ。風景やグループ写真などで重宝する

motorola edge 20

マクロモードで撮影した1枚。超広角カメラをマクロカメラとしても使うスマートフォンはあるが、たいていの場合、画質や明るさが落ちてしまう。その点「motorola edge 20」は、「マクロモード」でも画質や明るさはそのままだ

光学最大3倍ズームに対応する800万画素の望遠カメラは、被写体に近づけないシーンで真価を発揮する。最近では、AIを活用した疑似的なデジタルズームが取り入れられている例が増えているが、写真のクオリティーでは、高精細な画質を保持できる光学ズーム搭載機種のほうに軍配が上がる。加えて、光学式手ブレ補正に対応しているため、ズームしても手ブレのほとんどない写真が撮影可能だ。3倍を超えるズーム撮影は、デジタルズームに切り替えられ、最大30倍まで対応する。

等倍

motorola edge 20

光学3倍ズーム

motorola edge 20

光学最大3倍ズームでキレイな写真が撮れる望遠カメラ。観覧車の細かなディテールもしっかりととらえている

動画撮影機能については、標準カメラで最大4K/30fpsに対応するうえに、10億色以上の色を記録することができる。下記は4K/30fpsで撮影した動画だが、4Kの解像度により噴水の水しぶきまでキレイに映っており、また、花のグラデーションも見た目どおりの再現性だ。

基本スペック&機能ミドルハイクラスのスマホとして高い基本スペックでサクサク動作

最後に「motorola edge 20」の基本スペックや機能について解説しよう。搭載するCPUは、クアルコムのSoC「Qualcomm Snapdragon 778G」こちらはミドルハイ向けの最新チップで、2020年発売のハイエンドスマートフォンと同等、もしくは若干上回るくらいの性能を備える。またメモリーはたっぷりの6GBを搭載するほか、ストレージも128GBと十分な内容となっている。なお、搭載されるOSは最新のAndrid11だ。

定番のベンチマークアプリ「AnTuTuベンチマーク」を使ってテストを行ってみたところ、総合スコアは525080(内訳、CPU:154505、GPU:157936、MEM:85929、UX:126710)を記録。これは、現状のミドルハイクラスのスマートフォンの中でもトップクラスのスコアであり、Webページの閲覧など基本的な作業はもちろんのこと、アプリの起動や切り替えもサクサク動作し、動画鑑賞も楽々こなすレベル。ヘビーな3Dゲームも試してみたが、最高画質に設定してもカクツキなどは一切なく、スムーズに動作した。

motorola edge 20

「AnTuTuベンチマーク」のテスト結果

高速通信の5Gが利用でき、NTTドコモ、ソフトバンク、KDDI(au)で利用可能。Wi-FiはIEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz/5GHz)に加えて、高速かつ安定して通信が行える6GHz帯のWi-Fi 6Eも利用できる。また、nanoSIMカードを2枚同時に利用できるDSDS(5G+4G)に対応しており、仕事とプライベートで使い分けたい人のニーズにもしっかりこたえられる。

motorola edge 20

SIMカードスロットはnanoSIMカードを2枚同時に利用可能

motorola edge 20

バッテリー容量は4,000mAhと必要十分な容量で、かつ、30Wの急速充電に対応。外出先でバッテリー容量が少なくなっても、すばやく充電できるため安心感が高い

また、モトローラ製スマートフォンの独自機能「Motoアクション」が使えるのもポイントだ。これは、手の動き(アクション)を感知して、すばやく必要な機能を動作させる、というもので、いわゆるショートカット的な機能だ。

たとえば、急いでカメラを起動したいときは、手首をすばやく2回ひねるだけでカメラが起動したり、すぐにフラッシュライトをONにしたいときは縦に2回振るなど、本来なら画面をタップ操作しなければいけない機能を簡単な動きで行えるというわけだ。これは、ほかのスマートフォンではなかなか体験できない便利さで、使ってみれば非常に重宝する。

motorola edge 20

「Motoアクション」は上記画像の3つ以外に全部で9種類用意されており、自分好みにカスタマイズ可能だ

まとめプレミアムな体験をかなえる
個性的なコスパ優秀スマホ

「motorola edge 20」は、大きくて見やすい画面を備えながらも、薄くて軽量であるため、見た目がスタイリッシュで、大人がカッコイイと感じるデザインだ。見た目のよさだけではなく、1億800万画素カメラ搭載のトリプルカメラシステムや、最大144Hz駆動の有機ELディスプレイ、ハイエンドスマートフォンに匹敵する基本スペックなど、中身もすばらしいものがある。

また、長らく携帯電話事業に携わってきたモトローラならではの利便性の高さで、ユーザーが本当に必要とする機能を中心に詰め込まれているのもポイントが高い。それでいて、価格は54,800円(税込)というのだから、コストパフォーマンスも優秀だ。ミドルハイクラスのAndroidスマートフォンを探している人は、ぜひチェックしていただきたい。

モトローラは、「motorola edge 20」のほかにもミドルクラス「motorola edge 20 fusion」とエントリークラス「moto g50 5G」を発売中だ。「motorola edge 20」よりも、もう少し手頃な価格のスマートフォンが欲しいという人向けの端末になっているので、こちらもチェックしてみはいかがだろうか。

なお、「motorola edge 20」の発売を記念して「1億800万画素の写真から宇宙飛行士を探せ!」Twitterキャンペーンが行われる。「motorola edge 20」で実際に撮影された、1億800万画素の写真の中にこっそりと写っている宇宙飛行士を見つけてスクリーンショットを撮影し、その画像と一緒にハッシュタグ「#そこに宇宙飛行士がいる」をつけてTwitterに投稿すると、その中から抽選で3名に「motorola edge 20」がプレゼントされる。 キャンペーン期間は10月25日から11月8日までの14日間。詳細は10月25日以降にMotorola Mobility Japan公式Twitterアカウント 、もしくは、キャンペーンサイトをご確認いただきたい。

motorola edge 20 スペック情報
ディスプレイ 約6.7インチフルFHD+(2400×1080)有機ELディスプレイ
CPU Qualcomm Snapdragon 778G
メモリー 6GB
ストレージ容量 128GB
OS Android 11
メインカメラ 1億800万画素標準カメラ(F1.9)、1600万画素超広角カメラ+マクロビジョン(F2.2)、望遠800万画素3倍光学ズーム(F2.4)
インカメラ 約3200万画素(F2.25)
バッテリー 4000mAh
Wi-Fi IEEE802.11 a/b/g/n/ac/ax(2.4GHz / 5GHz)、Wi-Fi 6E対応
生体認証 指紋認証、顔認証
外部インターフェイス USB Type-Cポート
本体サイズ 約76(幅)×163(高さ)×6.99(厚さ・最薄部)mm
重量 約163g
この記事は2021年10月19日の情報を基にしております。
ページTOPへ